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開高 健 夢駆ける草原 |
| 高橋 曻 | |
| A5判 定価:¥2,100 | |
| チンギス・ハーンの墓は、どこにあんねん? 旅にも疲れた、読むことも、見ることも、食うことも、飲むことも、ぜんぶやってしまった。残っているのは自殺くらいのもんャ……と、なかば人生に絶望し ていたかに見えた開高健が、亡くなる数年前についに見つけた壮大な夢、それが「チンギス・ハーンの陵墓探査」でした。チンギス・ハーンは、ユーラシア大陸 全土にまたがる史上最大の帝国を築いた英雄でありながら、その墓の場所については、何世紀ものあいだ秘密のベールに包まれ、それまで世界の誰ひとりとして 究明に乗り出したことはありませんでした。 |
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| 56歳の夏、幻の巨大イトウを釣るために初めて訪れたモンゴルで、「ついに見つけたデ、これこそ人類最後の夢ャ!」と目を輝かせた開高健は、その後、残 りの人生のすべてを掛けて大草原にそのロマンを追いかけました。最期には病院での闘病生活中を余儀なくされますが、ベッドの上でもありとあらゆる資料を取 り寄せては、お見舞いに訪れる人々にその独創的な計画を熱く語り続けました。 本書では、まず冒頭に、当時の開高健がいっしょに夢を追いかける仲間としてもっともあつい信頼を寄せていた、岩切靖治氏(読売広告社社長)、鯉渕信一氏 (元ウランバートル大学勤務・現亜細亜大学学長)、そして高橋曻(『オーパ!』シリーズのすべてを撮影した専属カメラマン)に当時の思い出を余すところな く語っていただきました(約3万字にも及ぶ座談会記事を収録)。開高健がモンゴルへ旅立つきっかけとなる意外なエピソードや、当時まだ共産主義国家だった モンゴルで遭遇するさまざまな珍事、草原に生きる素朴な遊牧民を見つめる作家の温かい眼差し、そして時間を経るに従って作家の中で大きくなっていくモンゴ ルという国の魅力について、本当に近しい関係にあった者だけが知っている、そして今だからこそ明かすことのできる数々のストーリーが、開高健ファンの心を 惹きつけずにはおきません。 第二部では、開高健を人生の師と仰ぐカメラマン・高橋曻が、思い出のたくさん詰まったモンゴルの日々を、懐かしい写真とエッセイで綴ります。「今でも思 い出の場所を訪れると、草原の向うからひょいっと現われるような気がする」と切々と綴る著者の、いまだ癒しようのない遺失感が、読者の心に深く響きます。 開高健がこの世を去ってすでに17年になろうとしていますが、30代で体験したベトナム戦争と並んで、晩年の人生を解き明かすもうひとつの大きなキーワード「モンゴル」について、初めて正面から焦点を当てた、ファンにとってはまさしく待望の一冊といえます。 |
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